障害者の借金相談について

 前回は私がおこなっている借金問題の相談業務について書きました。今回は依頼をする場面のお話です。このコラムを読まれている方の中には、どの専門家に依頼すればいいかわからない、借金があるのに専門家に支払うお金なんて準備できないとお思いの方がいらっしゃると思います。
 まず借金問題の専門家としては、CMなどでご存知の方もいらっしゃるとは思いますが、弁護士もしくは司法書士になります。
 専門家に依頼するとなれば当然お金は必要です。ただ借金で悩んでいる方はお金が無いから困っている訳で… このような時には、まず法テラスを利用することができるか、専門家にご相談なさってください。

 法テラスを利用するには、様々な要件をクリアしなければなりません。相談を受けた専門家が法テラスの利用を可能と判断すれば、法テラスに対し、専門家に支払うお金について援助してもらうよう申込みをすることになります。申込みの結果、法テラスから“専門家に支払うお金を援助しますよ”という決定をしてもらえれば、あなたが支払うべき専門家の費用は法テラスが立替えをしてくれることになります。つまり、あなたは手元にお金がなくても専門家による支援を受けることができることになるのです。
 ここで注意が必要ですが、法テラスはあなたが専門家に支払うお金を「立替えてくれる」ということです。立替えてもらったお金は返さないといけません。これは分割によって返すこともできますが、最低でも毎月5,000円は返さなくてはならないようです。ただ、立替えてもらったお金については、免除の申請をすることもできます。この申請の結果、法テラスから“立替えをしていたお金は返さなくてもいいですよ”という決定をしてもらえる可能性があります。
(※これについても要件があります)

 また、仮に、法テラスを利用できなくても、各専門家の事務所によって様々なご提案があると思います。はじめから、お金がないという理由だけで専門家に依頼できないと決め込まないで、まずはご相談をされてはいかがでしょうか。


今回紹介するのは「バーフバリ」。
 前編にあたる「伝説誕生」と後編にあたる「王の凱旋」からなるインド映画の大傑作で、創刊号のグ~の骨頂で散々最高最高と言っていたグレイテストショーマンをあっさり抜いてしまった我が人生で最高の1本。どんな映画かと言うと、少年ジャンプと時代劇とベン・ハーとライオンキングを足して掛けて煮込んで抽出した見た目どぶろくなのに味は大吟醸、そんな作品です。え?
 あらすじを一言で言うと「古代インドに栄えたマヒシュマティ王国の王家3代に渡る愛と憎悪と正義と謀略の一大叙事詩にして貴種流離譚」。観客の喜怒哀楽を全部持っていくのに見終わった後元気がみなぎる百聞は一見にしかず映画。

 ネットで検索すると優れた映画評が山程あるので詳細はそちらにお任せすることにして、障害者視点で見た感想をば。
 見た人全員が「お前が全ての元凶!」と叩きのめしたくなる悪役ビッジャラデーヴァ。左腕を殆ど動かせない障害がある彼は長男にも関わらず国王になれず、その座に就いたのは五体満足で美丈夫な弟ヴィクラマデーヴァ(初代バーフバリの父)。自らの不遇を障害のせいにして酒浸りになり、弟亡き後も自身の妻であるシヴァガミが国王代理になった程の体たらく。この時点でもうダメ人間確定なんだけど、障害を持って生まれてきた場合、貴賎を問わず物心つく頃から悩んで迷って折れたり曲がったりしながら折り合いをつけるまでの過程は、性格形成に多大な影響を与えると思うんですよ。
 それが一国の王子で長子で弟がいて、長子を愛するより憐れんでしまった母親がいたとしたら?もって生まれた性格にもよるかもしれないけれど、特に男の子ならプライド傷ついて歪むだろうなと。

 本編ではそんな細かいとこには触れられてないので私の想像でしかないけど、それでも生まれつきの障害を持ってる身としては、性格歪みまくって最低な人間に成り下がったのは彼だけのせいじゃないよなぁと、ほんの少しだけ肩を持ちたくなる。だからこそ容姿端麗で文武両道に優れた完璧な息子バラーラデーヴァを王にすることこそが人生の目的かつ彼にとっての救いだったのだろうなぁ。そう思って見ると彼の人生のなんと寂しいことか。地位の高さゆえ周りにイエスマンはいても、彼を愛してくれる人はいなかった。妻も、多分息子も。
 ハッ。思わず妄想だけで語ってしまったけれど、本編ではこんな障害者ゆえの苦悩は1ミリも出てこないので安心してください。創り手側が「映画とは」「エンターテイメントとは」をとことん突き詰め、手を抜いたシーンが一切無い痛快活劇です。だまされたと思って一度見てみてください。いや見るべし!
この宣誓を法と心得よ!